
iPhone18に搭載される見通しの「A20」と、ハイエンドAndroidスマートフォン向けとされるQualcommの「Snapdragon 8 Elite Gen 6」について、いずれも大幅な価格上昇が懸念されるとの報道が相次いでいます。
最先端プロセスの採用に伴う製造コストの増加が背景にあるとみられ、スマートフォンの販売価格にも影響を与える可能性があります。
A20 Proの価格は1チップ約42,000円との試算
台湾メディアなどの報道によれば、iPhone18に搭載されるA20は、iPhone17向けのA19と比べて約80%値上げされ、1チップあたり280ドル(約42,000円)に達する可能性があるとされています。
ただし、これらの報道では次世代Aシリーズチップを総称して「A20」と表記していますが、実際には2026年秋に最初に実製品へ搭載されるのは、iPhone18 Proシリーズおよび折りたたみiPhone向けの「A20 Pro」になる見通しです。
標準モデル向けのA20は2027年春まで搭載されないと予想されているため、報道で言及されている価格はA20 Proを指している可能性が高いと考えられます。もっとも、値上げ率自体はA20とA20 Proで共通になる可能性も否定できません。
AppleはTSMCの2nm生産能力の約半分を確保か
今回の価格上昇の主因とされているのは、A20シリーズがTSMCの最先端となる2nmプロセスで製造される点です。微細化の進展に加え、新しいパッケージ技術の採用もコスト増加要因になるとみられています。
AppleはQualcommやMediaTekと比べてTSMCと強固な関係を築いており、2nmプロセスの製造能力の約50%を事前に確保したとの見方もあります。この点は、競合他社に対する優位性を示すものと言えるでしょう。
Aシリーズチップのダイ面積がSnapdragonやDimensityより小さい点も有利に作用するでしょう。
A20/A20 Proの実際の卸価格は報道より低い可能性も
一方で、2026年のスマートフォン市場ではDRAM価格の高騰も懸念されており、Androidスマートフォンのローエンドモデルではメモリ容量が4GBまで抑えられるとの予測もあります。
iPhoneにおいてApple Intelligenceを対応させるにはメモリ容量として8GB以上が必須なようですので、それ以下のメモリ容量のiPhoneが今後発売される可能性は著しく低いと考えられています。
こうした状況においてAppleは、A20シリーズやCシリーズのセルラーモデム、N1ワイヤレスチップといった自社設計チップによるコスト最適化で、部品価格の上昇分を吸収するとの噂もあります。
そのため、TSMCとAppleの間で実際に合意されている卸価格は、報道されている1チップ280ドルよりも低い水準に抑えられている可能性も考えられます。
Snapdragon 8 Elite Gen 6も2nm採用で大幅コスト増か
QualcommのSnapdragon 8 Elite Gen 6も、A20シリーズと同様にTSMCの2nmプロセスで製造される見通しであることから、製造コストの上昇は避けられないとみられています。
一部では、1チップあたり300ドル(約45,000円)を上回る可能性も指摘されています。
Snapdragon 8 Elite Gen 6は2種類のバリエーションを用意?
Snapdragon 8 Elite Gen 6に「スタンダード版」と「Pro版」の2種類が用意される可能性があるとの噂もあります。
その理由として考えられるのが、GPUコアの一部に不良がある個体をスタンダード版として活用することで、歩留まり率(良品率)を高める戦略です。AppleがiPhone16向けA18とiPhone16e向けA18で行っている手法と似た考え方と言えるでしょう。
また、CPUコア数やGPUコア数が同一であっても、動作周波数の違いによって選別する可能性も考えられます。
Photo:Apple Hub/Facebook
Source: iPhone Mania
A20とSnapdragon 8 Elite Gen 6に大幅値上げ懸念