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ドローンが「できる」未来の夢と革新【できる25周年コラム】

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誰でも飛ばせるドローンは最先端ITの結晶

スマートフォンの基礎技術を応用した「空の産業革命」と呼ばれるドローンは、この数年で急速な進化を遂げてきた。そのドローンが「できる」未来の夢と革新には、iPhoneが登場した当時のようなキラキラした輝きがある。

とはいえ、法律が厳しくなってしまい、個人でドローンを飛ばすのは、ちょっと難しくなっている。例えば、200g以上の機体重量があるドローンを飛ばすためには、民間のスクールに通って「資格」を取らなければならない。それから、国土交通省への飛行申請と承認が必要だ。そのため、個人で楽しむには、ドローンはハードルの高いおもちゃとなってしまった。

そんな状況の中、筆者は3年ほど前から産業用ドローンを中心としたウェブメディアのジャーナリストとして、世界中のニュースを追ってきた。最先端のテクノロジーで構成された産業用ドローンは、数年前に比べて、安定した定位置での浮上飛行(ホバリング)を実現し、コントローラーでの操作もゲーム機感覚で行えるようになり、昔よりもずっと簡単に飛ばせるようになった。

実際のところ、短時間のトレーニングだけで誰でも簡単に飛ばせる。そして、近い将来には、社会の課題を解決できる「空の革命的な道具」になると確信している。

実際に、アフリカのルワンダでは、ZipLineというベンチャー企業が、ドローンによる医薬品の空輸を実現し、多くの尊い命を救っている。米国でも、UPSという宅配業者がドローンを使って医療機関と研究機関を結ぶ空輸を開始する。ユニセフもバヌアツで、交通の便が悪い地域へドローンによるワクチンの空輸を検証している。実用化されれば、世界各国で幼い命を救うためにドローンが飛び交う未来が訪れるだろう。

多くの命を救ってきたZipLineの救命ドローン

完全な自律飛行や空飛ぶタクシーも実現

そんな産業用ドローンの中には、スマートフォンで発展してきた各種の技術が用いられている。GPS(全地球測位システム)による位置情報や、IMU(慣性計測装置)による姿勢制御に、無線通信や各種演算など、スマートフォンの普及によって、安価になった技術を応用して、ドローンは人が操作しない完全な自動飛行を目指している。

さらに、この数年でインテルやクアルコムにNVIDIAなどの半導体メーカーが、ドローン業界に注目し、ベンチャー企業への投資や自社技術の提供に、買収などを加速している。中でも、AIや自動運転で先進的なテクノロジーを開発している米国NVIDIA社の出資するSkydio R1というドローンは、AI(人工知能)で周囲を認識して、完全な自律飛行を実現している。

今後のドローンは、暗い所でも赤外線センサーで人や動物の動きを検知したり、レーダー光線で物体の位置を測るLiDAR機器による高精度な測量に、4K映像で撮影した建物の画像から亀裂や破損を発見するAIによる解析など、空のIoT端末としての性能を進化させていく。さらに、機体そのものが高性能になれば、物流や空飛ぶタクシーなども実現できる。

空飛ぶタクシーを実現する有人ドローンのコンセプトモデル

大きなドローンを飛ばすのは規制があって厄介だが、200g未満のトイドローンであれば、誰でも自由に飛ばせる。トイドローンの中にも、スマートフォンのテクノロジーを応用して、誰でも簡単に飛ばせる機種もある。そうしたドローンを飛ばしてみると、きっと「空からできる」革新的な未来を感じるだろう。



田中 亘(たなか わたる)
「できるWord 6.0」(1994年発刊)を執筆して以来、できるシリーズのWord書籍を執筆してきた。ソフトウェア以外にも、PC関連の周辺機器やスマートフォンにも精通し、解説や評論を行っている。
最近では、ドローン関連の取材やAIにIoTなど、最先端のテクノロジーと社会課題の解決をテーマに執筆している。

主な「できるシリーズ」の著書

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Source: できるネット
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